SSブログ
都市計画法改正 ブログトップ

都市計画法の抜本的改正 [都市計画法改正]

2010年に都市計画法が改正されるそうで、にわかに都市計画法の改正案が飛び交っています。
本丸は2019年の都市計画法改正なのでまだ10年近くあるわけですが、そろそろ下準備をば、はじめないと、都市計画をやってるずぼらなみなさんは、気づくとあっというまに、「勝手に改正されてた」という話になるのかもしれません。

都市計画学会、建築学会などをはじめ、改正案というのは結構出ています。昨年都市計画学会の計画制度研究会で、とりあえず、これまで出されたすべての改正案を整理して、X+1番目の改正案ではなくて、抜本的な改正案を考えるための基礎を整理しました。

この作業に加わっていて、いろいろわかったことは、結局、線引きとか、景観とか、区画整理事業とか、そういうパーツパーツでの改正案は、ほとんど最新の研究者によって研究されているけれども、それをひとつに編集できていないということだと思いました。

「都市計画法には、さまざまなツールが用意されている」といって喜んでいる人もいるわけですが、それは唯一客観的な正解が存在する工学的発想だと思います。都市計画は社会善を追求する社会科学的技術なのですが、ぜひ、そういうことをいう方には都市計画の定義を聞いてみたいものです。

社会科学的技術ということは、何をするにも、根本には価値・理念というものがあって、それを元に多くある選択肢の中から目的が選ばれる。その目的にふさわしい手段が、さらに多くの選択肢の中から選ばれるわけです。

先ほどのツールが用意されているということは、ものすごく不自然な状況なのです。僕はこれをシリアルキラーの論理と呼んでいます。人を殺すためにピストルを用意する(目的→手段)はずなのに、ピストルがあるから人を殺す(手段→目的)というやつですね。手段は、目的を正当化しません。

ぜひ、抜本的改正では、根本の価値・理念を見直すところから始めたいものだと思っています。

抜本的(大辞泉より転記。)
[形動]根本に立ち戻って是正するさま。
nice!(0)  コメント(0) 
都市計画法改正 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。